日本の文字研究における金字塔『大漢和辞典』(諸橋轍次編)の補巻に掲載されたことで広く知られるようになったのが、84画の「たいと」です。
この文字の構成要素である「雲」と「龍」は、古代東洋思想において「雲は龍に従い、風は虎に従う」とされるように、天候や神聖な霊力を象徴する組み合わせです。読み方は「たいと」「だいと」「おとど」と伝えられています。
長年、ネット上では「日本に1軒だけこの苗字を名乗る家がある」という都市伝説が囁かれてきました。しかし、法務省の戸籍システムや公的台帳、最新の姓名学研究データを照合すると、現在この84画の漢字を正式な戸籍上の姓として使用している世帯は確認されていません。江戸時代から明治初期にかけての商家の屋号や、個人の署名印として用いられた記録が発祥とされ、民間伝承の中で苗字として語り継がれたというのが学術的な結論です。