マイメロディがネット上でサイコパスと呼ばれる最大の理由は、「悪気や罪悪感が一切存在しないまま、相手の心を完膚なきまでにへし折る」という特異な行動パターンにあります。通常のブラックコメディに登場するキャラクターであれば、嫉妬や策略といった「悪意」を原動力に動きます。しかし、マイメロディの根底にあるのは徹底した「純粋な親切心」と「無垢な思いやり」です。
アニメ『おねがいマイメロディ』の作中において、彼女は相手が最も傷つく言葉や痛恨の事実を、満面の笑みと可愛らしい声色でストレートに言い放ちます。例えば、相手が必死に隠しているコンプレックスや失敗談を、悪気なく周囲に大声でバラしてしまう場面が頻繁に描かれました。相手がショックで卒倒しても、マイメロディ自身は「何かおかしなことを言ったかしら?」と首を傾げるだけです。この共感性の欠如と認知のズレこそが、視聴者に冷徹なサイコパス性を強く印象づける決定的な要因となりました。
さらに、窮地に陥った人間を救うための魔法のステッカー「メロディマーク」の使い方も容赦がありませんでした。問題を解決するためなら、召喚された側の意思や尊厳を一切問わず酷使するその姿は、子供向けアニメの枠を完全に超越したシュールレアリズムを醸し出していました。