SNSやネット掲示板、スポーツニュースのコメント欄では、緊迫した試合展開の中で死球が発生するたびに激しい議論が巻き起こります。現場のファンや関係者の生の声を集約すると、大きく二つの対立軸が浮き彫りになります。
一つは、「避ける素振りを見せずに当てにいく打者」に対するファンの不満です。「当たった瞬間に審判へアピールする前に、少しは避ける努力をしてほしい」「ユニフォームの裾をかすめての出塁は納得がいかない」という声が根強く存在します。これに対し、プロの現場指導者からは「時速150キロの投球が手元で変化する現代野球において、0.4秒未満の刹那で反射的に体をかわすのは人間の反応限界を超えている」という反論がなされます。
もう一つは、エース級投手が序盤で危険球退場になった際の「試合の納得感」です。「すっぽ抜けたフォークが偶然ヘルメットをかすめただけで、エースが一発退場になるのは興ざめだ」という意見と、「どんな球種であれ、頭部への投球を絶対に許さない姿勢こそが選手を守る」という意見が真っ向から衝突します。審判員団は常にこの批判の矢面に立ちながら、人命保護という絶対的な公認野球規則の理念に基づいて冷徹に宣告を下しているのです。