ネット上のサッカー掲示板やSNSでは、2026年大会の48カ国化を受けて「グループリーグ突破条件が緩くなった」「これで確実にベスト8へ行ける」といった楽観論が散見されます。しかし、これは現場の厳しさを無視した極めて危険な錯覚です。
48カ国制における新しいグループステージおよび決勝トーナメントの構造を整理すると、むしろ難易度は跳ね上がっています。
確かにグループリーグ突破条件自体は「各組3位の成績上位に入れば拾われる」ため、GL敗退の確率は統計的に下がります。しかし、日本が目指すのはGL突破ではなく「ベスト8以上」です。従来の制度であればベスト16で1勝すれば達成できたベスト8が、新制度では「ラウンド32」と「ラウンド16」を2回連続で勝ち抜かなければ到達できない計算になります。
アメリカ、カナダ、メキシコという広大な3カ国にまたがる過酷な移動、時差、気候変動に加え、ノックアウト方式の試合が1試合増える負荷は計り知れません。「順位を上げるためのハードルは、緩和されるどころか過去最高に跳ね上がっている」というのが、国際サッカー界のリアルな分析です。