「ベンチプレスをすると肩が痛む」という悩みの多くは、手幅と骨格の不一致から生じる。鎖骨の長さ、腕の長さ、肩関節の可動域は人それぞれ異なる。それにもかかわらず、一律で「81cmラインに中指」といった画一的なアドバイスを鵜呑みにすることは非常に危険だ。
肘を下ろしたときに前腕が地面と垂直になるポジションが、構造的に最も関節への負担が少なく、筋力を効率よく伝達できる基本姿勢である。手幅が広すぎると肩のインピンジメントを引き起こしやすく、狭すぎると手首や肘に過剰な負担がかかる。自分の骨格特性に合わせた「怪我を防ぐフォーム」を手に入れることが、長年トレーニングを継続するための生命線となる。