彼の国際的な評価を決定づけたのは、映画監督クリストファー・ノーランとの邂逅だ。『インセプション』でのスマートな偽装師役を経て、ワーナー・ブラザース配給の金字塔『ダークナイト ライジング』でベイン役に抜擢された。
顔の半分をマスクで覆われ、表情の大部分を奪われた状態での怪演。圧倒的な僧帽筋のボリュームと、冷徹な声のトーンだけでゴッサム・シティを恐怖に陥れた演技は、アメコミ映画史に残る怪物の誕生だった。ノーランが彼を「最も直感的で変幻自在な天才」と称賛し続ける理由は、制約を逆手に取って圧倒的な存在感へと昇華させるその異常なまでの表現力にある。