日本の食文化を体系化して伝えてきた新横浜ラーメン博物館の功績により、全国各地のラーメン文化が再評価されて久しい。ラーメンが単なるファストフードから世界に誇るクラフト(工芸)へと昇華する過程は、ドキュメンタリー映画『ラーメン・ヘッズ』でも鮮烈に描かれた。
いまやその波は下北沢の路地裏にも確実に押し寄せている。YouTubeをはじめとする海外のフードクリエイターによる紹介動画をきっかけに、本物の日本の職人技を求めて暖簾をくぐる外国人観光客の姿も日常となった。一口スープをすすり、目を丸くして頷く海外からの来訪者たちの姿は、この味が言語や文化の壁を軽々と越える普遍的な美味であることを何よりも証明している。