Wシリーズの消滅後、F1直轄の育成カテゴリーとして立ち上げられたのが「F1アカデミー(F1 Academy)」です。両者には理念の一致があるものの、運営面では決定的な違いが存在します。
最大の違いは資金構造とF1チームとの連携体制です。WシリーズとF1アカデミーの違いを比較すると、破綻の教訓がどのように活かされたのかが明確に見えてきます。
- 参戦費用の負担モデル:Wシリーズが完全無料だったのに対し、F1アカデミーは主催者からの助成に加え、ドライバーや支援スポンサー側も一定の予算(約10万〜15万ユーロ)を分担する持続可能なモデルを採用。
- F1全チームの直接関与:F1全10チームがそれぞれ1名ずつドライバーを指名し、公式カラーリングのマシンを走らせることで、チーム直属のジュニアプログラムとしての育成ルートを確立。
- 車両スペックの適正化:WシリーズがF3規格(タトゥース・F3 T-318)だったのに対し、F1アカデミーはエントリーに適したF4規格を採用し、運営コストを大幅に抑制。
無償提供という理想を掲げて破綻したWシリーズの失敗を踏まえ、より現実的でF1への昇格パスを直結させたエコシステムが構築されることになりました。