「なぜ部屋の中で使っているだけのファンヒーターにシリコンが付着するのか」と疑問に感じる方は多いはずです。実は、私たちの身の回りにある日用品の多くに、揮発性または微粒子状のシリコン化合物(ジメチコン、シクロメチコン、シリカなど)が高濃度で配合されています。
代表的な発生源の筆頭がヘアスプレーや洗い流さないトリートメント、ヘアオイルです。整髪料をスプレーした瞬間に室内に漂った微粒子を、背面のファンが大量に吸引します。さらに見落とされがちなのが、衣類用柔軟剤や静電気防止スプレー、家具・フローリング用のツヤ出しワックスです。柔軟剤の香りを長持ちさせたり衣類を滑らかに仕上げたりする成分が部屋干しによって気化し、暖房運転中のファンヒーター内部へと吸い込まれていきます。
微量のシリコンであっても、ファンヒーターが室内の空気を何千立米と循環させ続ける過程で、センサー表面に着実に蓄積していきます。特に気密性の高い高断熱住宅や、換気が不十分な閉め切った部屋では、シリコン濃度が急速に高まり、購入からわずか1シーズン足らずで点火不能に陥る事例も報告されています。