平面ベクトルで培った位置ベクトルの思考法は、3次元の「空間ベクトル」へそのままシームレスに拡張できます。空間になっても内分・外分や重心の公式の形は一切変わりません。成分が $(x, y, z)$ と1つ増え、四面体の重心(4頂点の平均:$\frac{\vec{a}+\vec{b}+\vec{c}+\vec{d}}{4}$)が登場する程度です。
さらに、入試問題で威力を発揮するのが「三角形の面積比公式」です。点Pが三角形ABCの内部にあり、$a\vec{PA} + b\vec{PB} + c\vec{PC} = \vec{0}$($a, b, c > 0$)という関係式が成り立つとき、点Pによって分割される3つの小三角形の面積比は、係数の比そのものになります。
・$\triangle\text{PBC} : \triangle\text{PCA} : \triangle\text{PAB} = a : b : c$
この性質を知っていれば、チェバの定理やメネラウスの定理を併用して泥臭く長さを求める必要がなくなり、わずか数行で面積比の解答を導き出すことが可能です。位置ベクトルが持つ「比の情報をダイレクトに数式化できる強み」を象徴するテクニックと言えます。