高い注目度に比例して、レビューサイトやSNSではグリッチコーヒーの評判が二極化する現象が起きています。特に目立つネガティブな言説の多くは「酸味が強すぎて酸っぱい」「価格設定が強気すぎる」という2点に集約されます。しかし、これらの指摘の背景を現場視点で深掘りすると、明らかな期待値のミスマッチが浮かび上がってきます。
まず「酸味」に対する誤解です。一般の市販コーヒーが劣化して酸化した不快な酸味(嫌気性の酸味)と、完熟したコーヒーチェリー由来のフルーティーなアシディティ(明るい有機酸)は科学的にも全くの別物です。同店が提供するのは、クエン酸やリンゴ酸が織りなす極めて上質な果実感ですが、日本の深煎りネルドリップ文化に慣れ親しんだ層にとっては「コーヒーらしくない」と認識されてしまう構造的な摩擦が生じています。
また、GLITCH COFFEEの値段に関しても「コーヒー1杯に2,000円は暴利ではないか」という批判が時折ネット掲示板で見受けられます。しかし、これは原価構造を無視した短絡的な比較に過ぎません。同店が扱う生豆の多くは、国際品評会で入賞したトップオブトップのロットや、アネロビック(嫌気性発酵)などの高度な精製プロセスを経た極めて希少なものばかりです。ワインに例えればロマネ・コンティやグラン・クリュに相当する液体をグラス単位で体験していると考えれば、むしろ適正な価格設定であるという見方が専門家の間では定着しています。