和歌山県串本町にある民間ロケット射場「スペースポート紀伊」は、紀伊半島南部に劇的な変化をもたらした。ロケット打ち上げのたびに全国から押し寄せる見学客は、これまで観光ルートから外れがちだった地域に莫大な経済効果を落としている。周辺の道路整備や宿泊施設の不足といった課題に対し、振興局はインフラの急速なアップデートを急ぐ。
単なる一過性の観光イベントで終わらせないための仕掛けも始まっている。宇宙航空分野に関心を持つ若者や研究者を呼び込むため、地元の教育機関と連携したワークショップや、宇宙関連スタートアップの誘致活動が活発化。射場がある町という唯一無二の個性を、持続可能な産業へと昇華させる青写真が描かれている。