ドラマの成否を分けるゲームのルールは根本から書き換えられた。長年、業界の絶対指標として君臨してきたビデオリサーチの世帯視聴率は、いまやスポンサーが最も注視する「コア視聴率(13〜49歳の個人視聴率)」へと主軸を移している。リビングのテレビに誰が座り、どれだけ真剣に見つめているのかという実態の可視化だ。
この潮流を決定づけたのが、民放公式テレビ配信サービスTVerの急速な普及である。倍速視聴やスキップ再生が当たり前となったタイムパフォーマンス重視の時代において、途中で離脱されずに「お気に入り登録」を維持し、最終話まで完走されるコンテンツには何が必要なのか。作り手たちは第1話の冒頭5分に強烈なフックを仕掛け、毎話の幕引きに強烈なクリフハンガーを配置する。配信指標の台頭は、日本のテレビドラマの構成美そのものを急激に進化させている。