身近でありながら「昆虫ではない」代表格が、クモとダンゴムシです。彼らがなぜ昆虫の枠組みから外れるのか、その構造的な理由を解剖してみましょう。
まずクモは、節足動物門のなかでも「クモ形類(鋏角類)」に分類されます。外見を観察すると、体は昆虫のように3つではなく「頭胸部(とうきょうぶ)」と「腹部」の2つにしか分かれていません。さらに決定的なのが足の数で、クモの成体には8本の脚(4対)が生えています。頭部に触角がない点も昆虫との大きな違いです。
次に、丸まる姿が愛らしいダンゴムシやワラジムシです。彼らは陸上で生活していますが、生物学的な分類は「甲殻類(軟甲綱・等脚目)」に属します。つまり、カブトムシよりもエビやカニの遠い親戚にあたる生き物です。ダンゴムシの体は多数の体節に分かれており、成虫の足の数は14本(7対)もあります。呼吸器も陸生でありながらエラ呼吸の名残(偽鰓)を残しており、昆虫とはまったく異なる進化を遂げています。