SNSやネット上では「自分に足りないものが分かる心理テスト」や「性格タイプ診断」が人気を集めています。手軽に自分の傾向を知るエンターテインメントとしては優秀ですが、キャリアや人生の現状打破という文脈においては、いくつかの重大な落とし穴が存在します。
第一の誤解は、「心理テストの結果を免罪符にしてしまうこと」です。「自分は内向型だから発言力がなくて当然」「直感型だから数字に弱くても仕方がない」とラベルを貼ることで、本来克服可能な課題から目を背けてしまうケースが散見されます。
第二の誤解は、「すべての弱点を平均点まで引き上げようとする完璧主義」です。ビジネスの現場において、全方位で完璧な人材が求められることは稀です。弱点の克服に全エネルギーを注ぎ込んだ結果、誰の目にも留まらない「無難で特徴のない人材」になってしまっては本末転倒です。
プロのキャリア設計における鉄則は、「致命傷になる弱点(致命的欠陥)だけを及第点まで引き上げ、残りのエネルギーは圧倒的な強みの伸長に集中させる」ことです。足りないものを探す作業は、自分を責めるためではなく、強みを最大限に発揮できる土台を整えるために行うものだと認識を改める必要があります。