ドラマのヒットとともに日本中へ浸透した「Love Story」ですが、インターネット上の知恵袋やSNSでは、定期的にある切実な相談が投稿されます。それは「結婚式の披露宴でこの曲を使いたいが、プランナーに止められた」「退場曲に使って後から歌詞の意味を知り後悔した」というエピソードです。
メロディだけを耳にすると、壮大で感動的なオーケストレーションが施されており、いかにもドラマチックな門出を祝福するウエディングソングのように聞こえます。しかし、ブライダル業界の音響担当者やウエディングプランナーの間では、本作は「使用に際して新郎新婦へ必ず注意喚起を行うべき要注意楽曲」として共有されています。
理由はその歌詞の結末にあります。描かれているテーマは「永遠の愛の誓い」ではなく、明確な「愛する人との別離とそれぞれの道への旅立ち」です。ふたりが手を取り合って新しい家庭を築いていく場において、「あなたと過ごした日々を胸に、私はひとりで歩き出す」というメッセージは、お祝いの席の趣旨と真っ向から衝突してしまいます。演出意図を深く共有していないゲストや親族が歌詞を聴いた場合、不吉な印象や違和感を与えてしまうリスクが極めて高いのが実情です。