どんなに優れた調味料を用意しても、投入の順番を間違えると風味が台無しになります。最も多い失敗が「アルコールの未蒸発による薬品臭さ」や「乳脂肪の熱分離」です。シェフが厨房で実践する4段階のタイムラインを遵守してください。
【フェーズ1:肉・玉ねぎの炒め段階】
・赤ワイン(50〜100ml):牛肉と玉ねぎを炒めた直後に回し入れ、強めの中火で水分が半量以下になるまでしっかりアルコールを飛ばします。ここで赤ワインの有機酸とタンニンを肉の表面に焼き付けることが重要です。
・ケチャップ(大さじ1):具材とともにしっかり炒め、酸の角を熱で飛ばします。
【フェーズ2:水の注水と煮込み段階】
・ウスターソース(大さじ1):水を注いだ直後、または沸騰してアクを取った直後に投入。煮込みの対流の中でスパイスの香りを具材全体へ浸透させます。
【フェーズ3:火を止めてルーを溶かす段階】
・インスタントコーヒー(小さじ1/3):ルーを割り入れ、完全に溶かすタイミングで混ぜ込みます。
・チョコレート(1〜2片):余熱で溶かし、均一に乳化させます。
・醤油・味噌(各小さじ1):香りが飛ばないよう、ルーが溶けた後の弱火での再煮込み時(5分程度)に溶き入れます。
【フェーズ4:火を完全に消した仕上げ段階】
・有塩バター(10g)/牛乳(大さじ2):火を止めた直後に落とし、木べらでゆっくり馴染ませます。沸騰状態でバターを入れると風味が飛び、油脂が分離して油っぽくなる原因になるため、必ず火を消した余熱で溶かしてください。