かつては南国沖縄や鹿児島・奄美地方特有の食材だった青パパイヤですが、近年は千葉県や茨城県など本州の温暖地での露地栽培が軌道に乗り、全国の直売所やスーパーの野菜コーナーで日常的に手に入る食材となりました。
青パパイヤを語る上で欠かせないのが、パパイヤ酵素パパインの効能と評判です。植物界でも極めて稀な性質を持つパパインは、タンパク質だけでなく、糖質や脂質をも強力に分解する「三大栄養素同時分解酵素」として知られています。さらに、一般的な消化酵素が胃酸(強酸性環境)や調理熱で失活しやすいのに対し、パパイン酵素は酸性からアルカリ性まで幅広いpHで安定して働き、最大100℃近い加熱環境でも一定の活性を維持するという驚異的な耐熱性・耐久性を誇ります。
安価で固い赤身の牛スネ肉や鶏むね肉を青パパイヤの千切りや搾り汁に30分ほど漬け込むだけで、高級肉のような驚くべき柔らかさに仕上がるのはこの酵素の力によるものです。胃もたれを防ぎ、タンパク質の消化吸収を力強く助けてくれます。
ただし、この強力な酵素ゆえに必須となるのが、青パパイヤのあく抜きと下ごしらえです。
【青パパイヤの下ごしらえ3ステップ】
1. 手荒れ対策(ポリ手袋の着用): 青パパイヤの皮を剥いたり包丁を入れたりすると、断面から真っ白なミルク状の液体が滲み出てきます。これがパパイン酵素の結晶です。皮膚の角質タンパク質を分解するため、敏感肌の人が素手で触ると激しい痒みや赤み、手荒れを引き起こします。調理時は必ずキッチン用手袋を着用してください。
2. 皮剥きと種取り: ピーラーを使って外側の緑色の硬い皮を深めに剥きます。縦半分に切ると、中は白い未熟な種が入っています。フルーツパパイヤ同様、スプーンで種と白いワタを綺麗に掻き出します。
3. 水さらしによるあく抜き: スライサーや千切り器(沖縄の「しりしり器」が最適)で細切りにします。切った直後から空気に触れて変色しやすいため、すぐに冷水を張ったボウルに投入し、10〜15分ほど浸してあくを抜きます。水がほんのり白く濁ったらザルにあげ、ペーパータオルでしっかりと水気を絞り取ります。このひと手間で、特有のエグみと苦みが綺麗に抜け、大根や青パパイヤならではの極上のパリパリ感が際立ちます。