メンタルヘルスを巡るコミュニティやSNS上では、日々クリニックに関する生々しい告発や賛否両論が飛び交っています。患者の弱みにつけ込むような、いわゆるヤバい心療内科の見分け方には、看過できない危険な兆候が存在します。
最も典型的なのは「3分診療と即座の大量処方」を行うクリニックです。患者が席に着くや否や「眠れないならこの薬、不安ならこの薬を出しておきますね」と、ろくに話も聞かずにベンゾジアゼピン系の睡眠薬や抗不安薬を何種類も処方する医療機関は警戒してください。ベンゾジアゼピン系薬剤は即効性がある反面、長期連用による耐性や依存性のリスクが日本精神神経学会などの指針でも厳重に注意喚起されています。漫然と投薬を続けるクリニックに通い続けた結果、薬の副作用や離脱症状でかえって体調を悪化させる患者の手記は枚挙にいとまがありません。
また、Googleマップをはじめとするネット上の口コミ評価を精査する際にもリテラシーが求められます。星1つの低評価が散見されるクリニックであっても、中身を精読すると「希望した強い睡眠薬を出してくれなかった」「会社を休む正当な理由がないと言われ診断書を断られた」という逆恨み的な書き込みが含まれているケースが珍しくありません。依存性リスクを考慮して適切に薬を制限する良医ほど、薬物依存傾向のある受診者から不当に低い評価をつけられるジレンマを抱えています。
逆に注意すべきは、「開業したばかりなのに不自然な絶賛レビューが短期間で数百件も投稿されている」クリニックです。悪質なMEO(マップ検索最適化)業者によるサクラ投稿や、口コミ投稿と引き換えにノベルティや割引を提供する規約違反のクリニックが紛れ込んでいます。極端な高評価や低評価の数値だけに惑わされず、「医師がどのような態度で話を聞いてくれたか」「説明に納得感があったか」という具体的な記述の文脈を読み解く姿勢が欠かせません。