下ごしらえの工程で当たり前のように行われているカレー人参皮むきですが、現代の流通事情においては見直されつつあります。
現役料理人がInstagramなどのSNSで発信した調理実験アンケートでは、86%以上のユーザーが「皮ごと調理のメリットをもっと早く知りたかった」と回答し大きな反響を呼びました。スーパーなどに並ぶ一般的な人参は、出荷前の洗浄工程でごく薄い外皮(表皮)が機械ですでに剥がれ落ちており、普段私たちが「皮」と認識して削り落としている部分は、実は最も栄養と風味が詰まった「内皮層」です。
人参の代表的な栄養素であるβ-カロテンやポリフェノール、香りの元となる成分は中心部よりも外側に多く偏在しています。そのため、水洗いで表面の汚れを落とすだけで皮を剥かずに調理した方が、人参本来の甘みと旨味がルウに溶け出します。表面の変色や泥付きが気になる場合を除き、皮を残したまま乱切りにすることが、食品ロス削減と美味しさの両面から理にかなっています。