習近平と安倍晋三の真実|歴史的握手の舞台裏と回顧録が明かす外交秘話

習近平と安倍晋三の真実|歴史的握手の舞台裏と回顧録が明かす外交秘話

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安倍元首相の没後に出版され、国内外の外交ウォッチャーに衝撃を与えた『安倍晋三 回顧録』。その中で安倍氏は、数々の首脳会談を通じて肌で感じ取った習近平氏の人物像について、「強烈なリアリスト(現実主義者)」という極めて明快な評価を下しています。

思想信条に殉じる教条的な共産主義指導者ではなく、冷徹なまでに権力構造と国益を計算するプラグマティストである——その観察を決定づけたのが、会談時の通訳だけを交えた親密なやり取りで飛び出した習近平氏の驚くべき本音でした。報道各社の取材や回顧録の記述によると、習氏は安倍氏に対し、次のような趣旨の言葉を漏らしていたといいます。

「もし自分がアメリカに生まれていたとしたら、アメリカの共産党には入っていなかっただろう。民主党か共和党に入っていたはずだ」

この言葉は、中国共産党という組織に入党しトップに登り詰めたのはイデオロギーへの心酔ゆえではなく、「中国において最高権力を握る唯一のプラットフォームが共産党であったからに過ぎない」という冷徹な権力観を物語っています。安倍氏はこの告白を通じて、習近平という男が「思想の信奉者」ではなく「純粋な権力政治の体現者」であることを確信し、感情論を排したリアリズム外交を展開する糸口を掴んでいきました。

前田 葵
著者

前田 葵

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。