松本清張『日本の黒い霧』が暴いた戦後最大のタブーと未解決の真相

松本清張『日本の黒い霧』が暴いた戦後最大のタブーと未解決の真相

松本清張『日本の黒い霧』が暴いた戦後最大のタブーと未解決の真相に関する注目トピックを速報でお届けします。関心のある方は必見です。

清張が緻密な筆致で検証した主要事件の構図を振り返ると、現代でも謎の多い事件の核心が見えてきます。

下山事件(1949年)
初代国鉄総裁・下山定則が常磐線綾瀬駅付近で轢死体となって発見された事件。自殺説と他殺説が激しく対立するなか、清張は失踪直前の足取りや遺体の血液反応の不自然さに着目しました。人員整理を目前に控えた総裁が謀殺され、その罪を労働組合に着せることで組合壊滅を狙った米軍諜報機関と日本の協力者による組織的犯行という見取り図を提示しています。

帝銀事件(1948年)
東京都豊島区の帝国銀行椎名町支店に「厚生技官」を名乗る男が現れ、GHQの命令と称して行員らに毒物を飲ませ12名を殺害、現金を奪った事件。逮捕された平沢貞通の自白の信憑性に疑問符を投げかけ、使われた毒物が即効性の青酸化合物ではなく旧陸軍731部隊(関東軍防疫給水部)が開発した特殊な遅効性毒物「アセトン・シアン・ヒドリン」である可能性を指摘。旧軍関係者への捜査がGHQの介入によって突如打ち切られた背景に迫りました。

松川事件(1949年)
福島県の東北本線でレールが意図的に外され、列車が転覆して乗務員3名が死亡した事件。労働組合員20名が逮捕・起訴され一審で死刑判決を含む重罪となりましたが、清張らの支援や粘り強い裁判闘争の末、全員の無罪が確定しました。清張は計画的なレール取り外しの手口が素人によるものではなく、工作のプロによる犯行であることを喝破していました。

昭電疑獄(1948年)
復興金融金庫からの巨額融資をめぐり、昭和電工から政官界へ多額の賄賂が流れたとされる大疑獄事件。芦田均内閣が総辞職に追い込まれ、第2次吉田茂内閣の誕生へと繋がりました。清張はこの疑獄劇の背景に、民主党を中心とする中道政権を打倒し、より対米協調的な単独保守政権を樹立させようとするGHQ民政局(GS)と参謀第2部(G2)の権力闘争があったと喝破しました。

山口 彩花
著者

山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。