生活空間における最大の発生源は、室内の空気循環を担うエアコンです。冷房運転時に生じる内部結露とフィルターに溜まったホコリは、真菌にとって格好の繁殖環境。送風口の奥に黒い点々が見える状態のまま稼働させれば、毎秒無数の胞子が室内に飛散し続けます。
「エアコンをつけると咳が止まらない」という現象は、気道粘膜への物理的刺激だけでなく、吸い込まれた真菌抗原が肺の最深部にある肺胞に到達し、免疫細胞であるマクロファージやリンパ球を過剰に刺激しているサインです。
胞子が肺胞壁を攻撃すると、血液中に酸素を取り込む「間質」が腫れ上がります。その結果、ガス交換が阻害され、激しい咳と同時に「いくら空気を吸っても苦しい」という息切れが生じる構造です。放置したエアコンを使い続ける行為は、いわばカビのエアロゾルを自ら吸入し続けている状況に等しいといえます。