ウエンツ瑛士といえば、かつてバラエティ番組で「見た目は完璧な外国人なのに、英語が全く話せない」というギャップを武器に笑いを生み出していました。しかし、なぜハーフでありながら英語が喋れなかったのでしょうか。その理由は極めてシンプルかつ論理的なものでした。
最大の理由は、「日本生まれの日本育ちであり、家庭内の公用語が100%日本語だったこと」です。父親は長年日本で生活しており日本語が非常に流暢であったため、三鷹市の実家で英語が飛び交う環境は一切ありませんでした。学校教育もすべて日本の通常校で受けていたため、英語力は一般的な日本人学生と同等、あるいはそれ以下だったと本人が自著や特番インタビューで回顧しています。
当時のテレビ界では「ハーフタレント=英語がペラペラ」という固定観念が根強く存在していました。街を歩けば外国人観光客から英語で道を尋ねられ、テレビ番組では英語を話すことを期待される――そうした周囲のステレオタイプな視線に対し、若き日の彼は深い戸惑いとコンプレックスを抱えていたといいます。しかし彼はそれを卑屈に隠すのではなく、持ち前の頭の回転の速さで「英語が喋れないハーフ」という独自のバラエティ芸へと昇華させ、お茶の間の爆発的な支持を獲得していきました。