提出先から「課税証明書を持ってきてください」と言われたり、別の書類では「所得証明書」「非課税証明書」と指定されたりして、頭を抱えた経験はないでしょうか。行政の実務上、これらの名称は自治体によって呼称が統一されていないことが混乱を招く元凶となっています。
実態をシンプルに整理すると、書類に記載される情報領域は共通しています。「所得証明書」は主に前年1年間の収入金額や所得金額のみを証明する書類です。これに対して「課税証明書(公課証明書)」は、所得金額に加えて、扶養控除や社会保険料控除などの内訳、そして最終的に算出された「住民税額(所得割・均等割)」までが網羅された書類を指します。
現在、全国の大半の自治体ではこれらを別々に分けるのではなく、「市県民税 課税(所得)証明書」といった統合型の様式で発行しています。つまり、コンビニで「課税証明書」を発行すれば、その書類の中に前年の所得金額も同時に印字されており、所得証明書の提出を求められている場合でもそのまま通用します。
もう一つの疑問である「非課税証明書」ですが、実は「非課税証明書」という単独の用紙が存在するわけではありません。所得が一定基準を下回っている、あるいは生活保護を受給しているなどの理由で住民税が0円となっている人に対して、税額欄に「課税額:0円(または非課税)」と記載された課税証明書が発行されます。これが通称として非課税証明書と呼ばれているに過ぎません。コンビニのタッチパネル画面でも「非課税証明書」という独立したボタンはなく、「課税証明書」を選択することで、非課税の人には自動的に税額0円の証明書が印字されて排出される仕組みです。