波乱に満ちた結婚生活は、唐突な終わりを迎えます。2007年4月18日、小野兼弘氏が都内の病院で急逝しました。死因は肝不全、享年54という若さでした。生前から酒と甘い物を極端に好む食生活を送っており、会席料理の席でも好物の栗きんとんの缶詰を持ち込むなどの偏食ぶりが関係者の証言でも語られていました。
夫の死後、若村さんを待ち受けていたのは過酷な現実でした。小野氏の個人資産を精査した結果、残されていたのは莫大な遺産ではなく、数十億円規模と目される膨大な負債・未払金でした。高級外車や贅沢な生活様式の裏で、宗教法人の運営資金繰りは極めて悪化していたのです。
若村さんは弁護士と協議を重ね、法的に「遺産放棄(相続放棄)」の手続きを迅速に行いました。この決断により、夫の遺品や財産の一切を受け取らない代わりに、莫大な借金を背負う法的義務を回避しました。その後、小野氏が率いていた釈尊会は求心力を失い、解散へと至っています。夫の残した負債を私利私欲のために背負うことなく、法的手続きによって毅然と自らの人生を守り抜いた選択でした。