すでに室内に多数の虫が確認できる場合、目視で見つけた個体をティッシュで潰すだけの対症療法では追いつきません。隙間に潜む成虫と卵を根絶するための本格的な駆除方法を展開する必要があります。
まず、シバンムシの駆除方法としては、発生源となっている発生巣の特定と隔離が最優先です。食害された古い本や乾物を見つけ出し、密閉して即座に廃棄します。残された成虫に対しては、ピレスロイド系の空間噴射スプレーや専用のフェロモントラップが有効です。
一方、紙魚の駆除においては、本棚の奥や巾木の隙間など、暗く乾燥した狭小部へのアプローチが不可欠です。市販のホウ酸団子や食毒剤(ベイト剤)を通り道に設置するほか、隙間ノズル付きの殺虫スプレーで直接潜伏場所を攻撃します。
広範囲に広がった紙を食べる虫に対するバルサン(くん煙剤・くん蒸剤)の効果については、一定の成虫退治には期待できますが、「これ単体では完全駆除が難しい」という現実を把握しておく必要があります。くん煙剤の有効成分は露出している空間には行き届くものの、閉じられた本棚の中や本のページの間、段ボールの内部深くまで完全に浸透することは困難だからです。
さらに、薬剤は卵の殻を透過しにくいため、数週間後に卵が孵化して再発するケースが後を絶ちません。くん煙剤を使用する場合は、本を少し開いて立てておくなどの下準備を行い、2〜3週間ほど間隔を空けて2度目の散布を行う「時間差アプローチ」が効果的です。