探しているものがより専門的で、学術的、あるいは職人的な道具なら、向かうべき先は異なる。丸善ジュンク堂書店が展開する大型文具売り場は、知の探求者たちの駆け込み寺だ。重厚な木製什器が並ぶ一角には、クラシックな高級筆記具から学術研究用の特殊製図用具までが隙間なく鎮座している。書籍売り場とシームレスに繋がった空間で、思考を深めるノートと出会う体験は、文房具が思考の延長線上にあることを実感させてくれる。
そして、クリエイターたちが「困ったらあそこへ行け」と口を揃えるのが、新宿に本店を構える世界堂だ。モナリザが目を丸くする強烈な看板の奥には、ありとあらゆる画材、額縁、コミック用品、特殊用紙が迷宮のように積み上がる。プロユースのミリペンが全色全芯径で揃い、微妙なグラデーションを持つマーカーが何百本と整列する光景は圧巻の一言。一般の店舗では「取り寄せに1週間」と言われるようなマニアックな替芯や製図板が、ここなら棚から直接カゴへと滑り込んでいく。