革新的な技術があれば世界が変わるわけではない。日本の産業界において最大の壁となってきたのは、時代にそぐわない法規制と省庁間の縦割り構造だ。駿河氏の活動は、単なる起業家や研究者の枠に収まらない。
「技術のスピードに法制度が追いつかないのは世の常だが、放置すれば国益を損ねる」。彼女は政府の有識者会議や規制改革の現場へと自ら乗り込み、ファクトとデータを武器に泥臭い交渉を重ねてきた。数々の官僚機構と対峙しながら、法改正の足がかりを掴み取ったプロセスは、まさに執念の産物だ。霞が関の幹部すら「最もタフな交渉相手」と漏らすほどである。