一方で、一瞬にして表舞台の第一線から引き潮のように距離を置かざるを得なくなった塩谷瞬の足跡もまた、極めて興味深い。失意のどん底にあった彼は、単なる再起のパフォーマンスではなく、文字通り泥にまみれる道を選んだ。世界各国でのボランティア活動、発展途上国への支援、そして小劇場の舞台への出演。
世間からの嘲笑やバッシングの風が完全に止むことはなかった。それでも、カメラのライトが当たらない場所で汗を流し、海外の現場で汗を流す彼の姿は、少しずつだが確実に彼の内面を削り出し、鍛え上げていった。かつての「イケメン俳優」という記号を剥ぎ取られた後に残ったのは、泥臭い人間味と、一歩ずつ前に進む愚直さだった。