長年フロントのトップを務めてきたジョン・モゼリアック体制からの移行が進み、チェイム・ブルーム編成責任者の色合いが濃くなった2026年のカージナルス。レイズやレッドソックスで実績を上げたブルームの手腕は、今まさにテストの時を迎えている。
かつてのカージナルスといえば、潤沢な資金と確実なベテラン補強でナ・リーグ中部地区を支配するのが常套手段だった。しかし、ここ数年の低迷を経て選択したのは、ファーム組織の抜本的見直しと、データサイエンスを駆使した若手育成モデルへの完全シフトだ。
「無駄な大型契約に頼らず、内部から勝ち上がる文化を再構築する」。球団首脳陣のこの静かな宣言は、伝統の「カージナル・ウェイ」を2020年代後半のモダン野球に合わせてアップデートする試みでもある。