遠くから見上げる「TOYAMAキラリ」のファサードは、まるで巨大な氷塊が光を跳ね返しているかのように見え、あるいは立山連峰の岩肌を思わせる。御影石、ガラス、アルミニウムという全く異なる素材を複雑に組み合わせた外壁は、富山の天候の変化に合わせて刻一刻と表情を変えていく。曇天の多い北陸の空の下でも、建物自体がひとつの光の彫刻として佇む設計は見事というほかない。
一歩足を踏み入れれば、外観の硬質な印象は鮮やかに裏切られる。富山県産の杉材をふんだんに使い、1階から6階までを斜めに斜めに貫く巨大な吹き抜け「アトリウム」。光がルーバーの隙間から柔らかくこぼれ落ちる様は、まるで深い森林の中で木漏れ日を浴びているかのような心地よさをもたらす。建築そのものが巨大な「光の器」なのだ。