そもそも、なぜ涙を流すとこれほどまでに目元が腫れてしまうのか。皮膚科専門医によると、理由は大きく分けて3つある。第一に、感情的な涙にはストレスホルモンやタンパク質が多く含まれており、これが目元の薄い皮膚を刺激すること。第二に、泣く時に無意識に目元をゴシゴシと擦ってしまうことで、毛細血管から滲み出た水分が皮下組織に停滞することだ。
さらに見落とされがちなのが「涙の塩分濃度」である。人間が強いストレスや悲しみを感じた際に出る涙は、比較的塩分濃度が高いことが知られている。この塩分が皮下の水分を引き寄せ、いわゆる浸透圧現象によって浮腫(むくみ)を増幅させてしまうのだ。皮膚の厚さが顔の他の部分の3分の1しかない瞼は、その影響をダイレクトに受けてしまう。