中野英雄の現在の家族関係を語る上で欠かせないのが、次男・仲野太賀との独特な親子関係です。太賀が13歳で芸能界入りした際、父の事務所バグジーではなく、大手事務所スターダストプロモーションのオーディションを自らの意志で受けて所属したことは業界内でも有名な逸話です。
太賀はデビュー当初、あえて父親の存在を公表せず、芸名を姓なしの「太賀」として活動しました。「中野英雄の息子」という二世の看板に頼れば、オファーは手に入っても役者としての本質的な実力が見失われるという強い矜持があったためです。中野英雄自身も息子の意志を全面的に尊重し、現場に口出しを一切しない「完全な不干渉」を貫きました。時にオーディションで理不尽に落とされ、下積みの苦渋を味わう息子の姿を、中野は歯を食いしばりながら遠くで見守り続けたのです。
転機となったのは2019年、26歳を迎えた太賀が「仲野太賀」へと改名した瞬間でした。この改名について、太賀自身は「『太賀』という名前に愛着はあるが、俳優として仲間たちと切磋琢磨してきた日々への感謝、そして何より親からもらった本名(中野太賀)のルーツを背負って勝負したい」という覚悟を表明しました。親の七光りを脱色し、自力で助演男優賞を総なめにする実力を証明したからこそ、胸を張って「中野」の響きを取り戻したのです。
2026年、仲野太賀はNHK大河ドラマの主演を務めるなど、日本を代表する看板俳優へと到達しました。息子の快挙に対し、中野英雄は自身の公式X(旧Twitter)やInstagramで「太賀、本当におめでとう」「親バカ全開ですが感動しています」と歓喜のポストを連発。SNSのフォロワーからは「中野英雄の親バカツイートが微笑ましすぎる」「あんなに強面なのに息子への愛が溢れていて最高」と絶賛を集めています。確執や依存とは無縁の、互いをプロとして認め合う自立した仲野太賀 親子の姿がそこにあります。