ネット上の旅行記やSNS情報の中には、現実の移動環境や文化背景と乖離した誤解も見受けられます。旅のトラブルを避けるために知っておくべき真実を整理します。
誤解1:「四国八十八ヶ所霊場は車なら数日で全周できる」という錯覚
弘法大師(空海)ゆかりの札所を巡る四国八十八ヶ所霊場めぐり。全長約1,400kmにおよぶ遍路道は、車を利用しても全寺院を参拝するには最低でも8〜10日間を要します。山岳寺院(いわゆる「遍路ころがし」と呼ばれる難所)周辺は道幅が極めて狭い山道(険道・酷道)が多く、すれ違いが困難な箇所も多数存在します。初心者が観光を兼ねて巡る場合は、「讃岐の札所(涅槃の道場)」や「松山市内周辺の札所」など、特定エリアの数カ所に絞った「区切り打ち」から始めるのが安全です。
誤解2:「讃岐うどんは何時でも食べられる」という罠
四国ご当地グルメ巡りの代表格である讃岐うどんですが、名店と呼ばれる製麺所系の店舗の多くは「午前11時〜午後1時30分頃(玉切れ次第終了)」という極めて短い営業時間です。夕方に訪れても営業していないケースが大半を占めます。うどん巡りを旅程に組み込む際は、開店直後の午前中を中心に2〜3軒をハシゴするスケジューリングが鉄則です。
誤解3:高知のカツオは年中同じ味わいという思い込み
高知名物のカツオのタタキですが、旬が年に2回あります。春から初夏にかけて獲れる「初ガツオ」は赤身が引き締まりさっぱりとした味わい、秋(9月〜11月)に南下してくる「戻りガツオ」は脂が乗り濃厚な旨味が特徴です。藁焼きの炎で皮目をパリッと焼き、温かいまま塩とニンニクで食す「塩タタキ」は現地ならではの絶品です。