玄倉川水難事故では、警察、消防、自衛隊、地元山岳救助隊など延べ数千人規模の人員が投入され、大規模な捜索・救助活動が展開されました。その結果、要した救助・捜索費用は総額で1億円以上に達したと試算されています。
当然ながら、国民や地元住民からは「警告を無視して自ら危険に飛び込んだ者たちのために、なぜ多額の税金を使わなければならないのか」「救助費用を満額請求すべきだ」という猛烈な批判が巻き起こりました。
しかし、日本の法制度上、警察や消防による公的な救助活動は行政サービスの一環と位置づけられており、個別の当事者に対して実費全額を法的に請求することは困難でした。一部の自治体費用などを除き、費用の大半は公費で賄われる形となり、この結末がさらなる社会的不公平感を生むことになりました。
また、1999年は匿名掲示板「2ちゃんねる(現・5ちゃんねる)」が開設された年でもあります。テレビの生中継映像とネット掲示板がリアルタイムで連動し、個人の過失に対する大衆の批判がネット空間で爆発的に拡大した日本初の「ネット炎上事例」としても記録されています。