日本の通信環境において特筆すべきは、携帯キャリア各社による独自フィルターの存在だ。
NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクの3大キャリアは、長年にわたりスパム対策として強力な「なりすまし規制」や「URL付きメール拒否」を標準適用してきた。この仕様により、企業が正当に送った認証リンク付きのメールさえも迷惑メールフォルダに直行するか、配送拒否される現象が頻発している。同様に、Apple Inc.が管理するiCloud Mailも独自のアルゴリズムで機械的にスパム判定を下すため、特定のドメインからの自動送信メールが忽然と消える事態が後を絶たない。
キャリアメールや特定クラウドの閉鎖的な受信環境は、ユーザーの利便性とセキュリティの狭間でいまも軋みを生み続けている。