ターミナル全体の飲食体験をプロデュースする成田国際空港株式会社は、近年のリニューアルにおいて日本の外食産業が持つ多様性と底力を余すところなく空港空間へ落とし込む戦略を加速させている。有名チェーンの単なる誘致にとどまらず、地方色豊かなご当地グルメや、ミシュランガイド掲載歴を持つ名店とのコラボレーション企画が次々と実現してきた。
サステナビリティに配慮した食材調達や、混雑緩和を目的としたモバイルオーダーシステムの導入など、ハードとソフトの両面から利用者のストレスを削ぎ落とす試みが続く。空港を「通過する場所」から「目的地として食を楽しむ場所」へと再定義する動きは、今後の日本のエアポートビジネスにおける重要な試金石となっている。