白間美瑠のアイドル人生において、最大のターニングポイントとなったのが2021年春の卒業発表でした。山本彩、渡辺美優紀、吉田朱里、上西恵といった錚々たる1期生メンバーが次々とグループを巣立っていく中、彼女は文字通り「NMB48 1期生 最後の砦」としてグループを牽引し続けました。
当時、ファンの間では「なぜ今なのか」という驚きと動揺が広がりましたが、関係者の証言や当時の本人の発言を紐解くと、そこには極めて論理的かつ情熱的な白間美瑠 卒業理由が存在していました。彼女は卒業発表時のスピーチで、次のように胸中を語っています。
「NMB48が本当に大好きで、1期生が私一人になっても、後輩たちに伝えられること、残せるものをすべて出し切りたいと思って走ってきました。でも、逞しく頼もしく成長した頼れる後輩たちの背中を見たとき、『今、私が次の夢へ一歩を踏み出す時が来た』と心から思えました」
13歳で加入した少女が、20代半ばを目前にして「グループへの貢献」と「一個の表現者としての自立」を天秤にかけ、前者を完璧にやり遂げたという確信を得た瞬間でした。引き止められる形で在籍を長引かせるのではなく、グループが新世代へとバトンを渡せる状態を見極めて決断した点に、彼女のグループに対する深い愛情とプロ意識の高さが表れています。
2021年8月に大阪城ホールで開催された卒業コンサートでは、白間美瑠 卒コン セトリの構成にもその集大成が反映されました。オープニングから『らしくない』『ワロタピーポー』『床の間正座娘』といった自身を象徴する代表曲を惜しみなく投入し、アンコールでは卒業ソロ曲『いつもの椅子』を涙ながらに歌唱。11年間の全活動を凝縮した圧巻のステージは、アイドル史に残る伝説の一夜となりました。