織田裕二の熱血ぶりを語る上で欠かせないのが、隣で常に冷静かつ温かく手綱を握り続けたフリーアナウンサーの中井美穂の存在だ。自由奔放に感情を爆発させる織田と、競技の進行状況やタイムの補足を的確に差し挟む中井のコンビネーションは、スポーツ中継における一つの理想形だった。
そして、中継を彩ったテーマソング『All my treasures』の存在感も絶大だった。イントロが流れるだけで夏の訪れとスタジアムの高揚感を呼び覚ますこの楽曲は、単なる主題歌を超えて大会のアンセムとして定着した。2022年オレゴン大会の最終日、2人が並んでマイクを置き、この曲とともに画面から去った瞬間、一つの黄金時代が完全に幕を閉じたことを誰もが実感した。