本作の凄みは、JAXA(宇宙航空研究開発機構)やNASA(アメリカ航空宇宙局)への徹底的な現地取材と、科学的考証の圧倒的なリアリティに支えられている点にある。宇宙飛行士の訓練プロセスからロケット打ち上げの物理挙動、宇宙服の構造に至るまで、本物の宇宙開発の熱量がそのまま紙面に移植されているのだ。
この世界観を成立させるため、出版元である講談社をはじめとする漫画業界全体が莫大なリソースと情熱を注ぎ込んできた。海賊版サイトの利用は、作品を生み出すクリエイターや取材チームの活動資金を奪い、日本の文化産業そのものを衰退させる背信行為に他ならない。正規のルートで作品を受け止めることこそが、次代の表現者を育てる唯一の道である。