彼ら60代の俳優陣がヒット作の前面に立ち続ける背景には、映像制作現場の明確なトレンド変化がある。大ヒット映画を連発するメガパブリッシャーの東宝が手がける劇場用邦画から、重厚な歴史絵巻を描くNHKの大河ドラマや連続テレビ小説に至るまで、熟練の演技者がストーリーの軸に据えられるケースが急増しているのだ。
単なる派手なCGや若さの勢いだけに頼るのではなく、豊かな人間模様と葛藤を描き出すヒューマンドラマこそが、長時間の視聴や劇場への足を運ばせる最大の動機になっている。制作の舞台裏では、彼らが現場に持ち込む妥協のない役作りと緊張感が、若いキャストやスタッフにも好影響を与えており、作品全体のクオリティを引き上げる相乗効果を生み出している。