「たかが折りたたむ順番だけで、そこまでフレームに影響が出るのか」と疑問に感じる方も少なくありません。しかし、眼鏡の修理工房やフィッティング現場を取材すると、持ち込まれる「フレームの歪み」「テンプルの浮き」の約3割が、日々の間違った開閉癖に起因していると技術者は指摘します。
右からたたむ習慣を数カ月続けると、以下の構造的ダメージが蓄積していきます。
- 蝶番(丁番)ネジの偏摩耗と緩み:逆順でたたむとネジ穴に対して斜めの応力(モーメント荷重)がかかり続け、ネジの緩み防止ワッシャーの破損やネジ山自体の潰れを引き起こします。
- テンプルの左右非対称な広がり:右テンプルが下側に無理やり押し込まれることで、左右の開き角度が非対称になり、かけたときにメガネが片側へ傾く原因となります。
- フロントカーブの狂い:重なり合ったテンプルの反発力がリム(レンズ枠)に伝わり、レンズの光学中心(アイポイント)が瞳の位置からズレて眼精疲労を招きます。