劇場の照明を反射させながらマイクの前に立つ姿。それだけで、客席にはある種の期待感が広がる。眼鏡という小さなフレームひとつで、舞台上の表情や視線の動きは劇的に変化する。ツッコミの際の冷徹な眼差しも、ボケるときのトボけた表情も、レンズの存在が強調効果を生み出すからだ。
長年シーンを牽引する大物から、賞レースで頭角を現したばかりの若手まで、彼らに共通するのは圧倒的な「自己客観視の能力」である。自らの顔立ちや声質、芸風に完璧にフィットするフレームを選び抜くセンス。それこそが、視聴者の記憶に焼き付くキャラクター作りの第一歩となっている。