まぶたが勝手に動く現象は、医学的には目の周りを取り囲む筋肉「眼輪筋(がんりんきん)」が本人の意思とは無関係に収縮することで発生します。この現象が起きる背景には、大きく分けて3つの異なるメカニズムが存在します。
1つ目は、最も頻度の高い眼瞼ミオキミアです。これは睡眠不足、過密なデスクワークによる眼精疲労、精神的ストレス、あるいはカフェイン過剰摂取などが引き金となり、眼輪筋の一部の筋線維が興奮して起こります。通常は片目のみに現れ、数秒から数十秒の微細なピクつきが断続的に繰り返されますが、数日から2週間程度で自然に収まる特徴があります。
2つ目は、脳からの神経伝達系に異常が生じる眼瞼痙攣(がんけんけいれん)です。初期段階ではピクピクとした動きよりも「まぶしい」「目が乾く」「目が自然に閉じてしまい開きにくい」といった違和感から始まり、次第に両目のまぶたが強く締め付けられるように収縮します。中高年の女性に多く見られ、放置すると自力で目を開けられなくなる機能的失明状態に陥るリスクを抱えています。
3つ目は、脳幹から出る顔面神経が周囲の血管に圧迫されて起こる片側顔面痙攣(へんそくがんめんけいれん)です。最初は片方の目の周りのピクつきから始まりますが、時間の経過とともに同側の頬、口角、あごへと痙攣部位が拡大していきます。緊張時だけでなく睡眠中にも痙攣が続く点がミオキミアとの決定的な違いです。