側弯症の背骨は、前後左右だけでなく「立体的なねじれ」を伴って変形しています。この構造を無視して一般的な柔軟体操を行うと、カーブの外側(凸側)ばかりが伸張され、内側(凹側)の硬直が深まるという悪循環に陥ります。
日本側弯症学会などの臨床報告でも指摘されている、代表的な側弯症のストレッチでやってはいけないNG動作は以下の3点です。
① 左右均等に行う体幹の側屈(横曲げ)ストレッチ
ラジオ体操のように両側へ均等に倒す運動は、すでに曲がっている方向へ過度な負荷をかけ、コブ角(側弯の傾斜角度)を進行させる引き金になります。曲がりの向き(胸椎右凸、腰椎左凸など)に応じた非対称なアプローチが必要です。
② 反動をつけた強引な背骨のねじり運動
椅子に座って勢いよく後ろを振り向くようなストレッチは、椎間板や肋骨の変形部に剪断(せんだん)ストレスを与えます。特に骨が固まった大人の場合、周囲の神経を圧迫して強い神経痛を誘発する恐れがあります。
③ 支えのない状態での過度な後屈(背中反らし)
うつ伏せで急激に上体を反らす運動は、側弯症に伴う「胸椎の平坦化(胸椎後弯の消失)」をさらに助長します。背骨本来のS字カーブを壊し、肋骨の突出(ハンプ)を目立たせる原因になりかねません。