絵の具を一切使わず、稲本来の葉色だけで描くのがこのアートの鉄則だ。一般的な食用の緑米に加え、黒に近い深い陰影を作り出す「紫稲」、鮮やかな発色で光を放つ「黄稲」といった古代米(紫稲・黄稲)が戦略的に配置されている。色の出方は気温や降水量、日照時間に左右されるため、毎年同じ色彩が現れる保証はない。
企画・運営を主導する越谷市観光協会は、春先から土壌の水分量や日当たりをミリ単位で計算し、緻密な植栽設計図を組み立ててきた。異なる成長速度を持つ複数の品種が、7月の見頃にピタリと高さを揃えて葉を広げる光景は、農業技術と情熱がもたらす奇跡的な調和といえる。