かつては日本中の小川や田園地帯、ため池で当たり前のように見られたイモリたちだが、その足元は今、静かに揺らいでいる。圃場整備によるコンクリート護岸の増加や水路の分断、農薬の使用、外来種による捕食などによって、生息適地は年々狭まりつつある。
環境省(Ministry of the Environment)が策定するレッドリストにおいて、アカハライモリは既に「準絶滅危惧(NT)」に指定されている地域も多く、地域個体群の衰退が深刻視されている。水と陸の双方を必要とする両生類は、環境の微細な変化に最も早く反応する環境指標生物でもある。彼らの姿が消えることは、豊かな水辺の生態系そのものが崩壊の危機に瀕しているサインなのだ。