「黒の小枝」という呼称は、実は単一の特定商品を指すだけでなく、森永製菓がこれまで市場に投じてきたビターダーク系フレーバーの総称としてファンに親しまれてきました。その歴代の系譜を紐解くと、製菓技術の進化と時代の嗜好の変化が見て取れます。
代表的なマイルストーンとなったのが、濃厚なカカオ感と華やかな香りを前面に押し出した「魅惑の黒小枝」です。従来の子供向けチョコスナックという枠組みを打ち破り、贅沢なココアパウダーの苦味とクラッシュアーモンドの香ばしさを融合させたことで、20代から40代の働く世代の間で爆発的なヒットを記録しました。
さらにその後、ビジュアルと味わいのインパクトを極限まで追求した「漆黒の小枝」が登場します。ココアパフの黒さを際立たせ、見た目にも真っ黒なスティック形状に仕上げたこのモデルは、SNS映えするパッケージとともに「甘くないのに満足感が凄まじい」と大きな話題を呼びました。開発担当者が当時のインタビューで明かした「小枝の代名詞であるパフの軽快さを損なわずに、どこまで本格ダークチョコレートの重厚感を両立できるか」という葛藤が、この完成度へと結実しています。