SNSや飼い主コミュニティの投稿を検証すると、「在宅ワーク中に椅子に座っていると、必ず足の間に潜り込んできて顎を乗せてくる」「トイレや台所に立つと、すり抜けるように股の間に入ってきて身動きが取れない」といった体験談が数多く寄せられています。中には「足の間で寝てくれる姿に毎日癒やされている」というポジティブな声が大半を占めます。
しかし、家庭犬のトレーニング施設や動物病院の臨床現場を取材する行動治療の専門家からは、これとは対照的な懸念が指摘されています。あるベテラン訓練士は次のように証言します。
「足の間に入ってくる行動を『単なる甘え』として無制限に許容し、そのたびに抱きしめたり高音で褒め称えたりしていた家庭ほど、留守番時の破壊行動や無駄吠え、あるいは家族内での噛みつき事故に発展して相談に来られる割合が顕著に高いです。犬にとって足の間が『絶対的な防壁』になってしまい、そこから一歩でも出ると外界に適応できなくなる精神的な脆さを育ててしまう現実があります」
リアルな現場で起きているのは、「癒やし」の裏側に潜む環境適応力の低下と飼い主への執着の固定化という見逃せない構造的問題です。